上智大学短期大学部 Sophia University Junior College Division

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キリスト教人間学(小林ゼミ)※2017年度休講

教員氏名 小林宏子(こばやしひろこ)
職名 准教授
専門分野

キリスト教人間論、聖書思想、青年期の自己確立

ゼミのテーマ

キリスト教ヒューマニズムの特徴、人間の尊厳、人格としての人間、信仰と希望、愛と赦し

このゼミでは、どのようなことを、どのように学べるか

 このゼミでは、本学の教育理念の基礎にあるキリスト教ヒューマニズムを、人格としての人間の尊厳という視点から考察します。キリスト教は、人間を人格的存在ととらえ、個々人は、自分で考える力を持ち、その考えに基づいて判断し、判断に従って選択(決断)して行動する自由意志を持つゆえに、自身の行動の結果を引き受ける責任主体としての尊厳を持つと考えます。そこで、ゼミでは、この人間の尊厳は、一人ひとりの生き方や他者に対する接し方において、どのような実現の可能性を持つのかを、マザーテレサの思想と生き方を取り上げながら、社会倫理や世界の現実と関連づけて考察します。プレゼミナールでは、マザーテレサの活動の原点や信念を学び、ゼミナールIでは、キリスト教に起源を持つ英米の理念と日本の理念の違いをテキストに沿って学び、ゼミナールⅡでは、個人研究、論文作成、発表の形で、キリスト教ヒューマニズムを深めていきます。

このゼミで学んだことは将来どのように役立てることができるか

 自然災害が頻発し、紛争や対立が深刻化する不安な世界の中では、「自分さえ良ければ・・・」という利己的・自己防衛的な行動に走ってしまうことは簡単です。しかし、その一方で、人類の歴史は、常に「他者のために、他者と共に」という理念に基づいて行動し、世界をより兄弟姉妹的な連帯と一致の精神に満ちた共生社会にしようと努力した人々のお陰で発展してきたことも事実です。そうした歴史の事実の一端を、西洋思想の根底にあるキリスト教の価値観を学びながら理解することで、現代社会や自分自身の傾向を絶対視することなく、客観的に見ることできるようになります。また、人間存在の本質的特徴と人々の生き方を考察することで、将来、多様な思想や価値観を持つ人々と出会う時にも、「人間らしさ」という視点を忘れず、とらわれない立場で対話を深める姿勢を持つことができます。また、自分自身と人生の問題に真剣に向き合うことで、責任感や自信を養うことができます。

学生へのメッセージ

 日本人は平気で「自分は無宗教」と言ってしまいますが、実は、世界人口の約30%に当たる人々はキリスト教徒、20%以上の人々がイスラム教徒、10%の人々はヒンズー教徒etc.と分類されるとおり、世界の人々の生活には、それぞれの宗教的理念や信条が関係しています。そのため、宗教全体を危険視して、何も学ぼうとせず、何の知識も持たずに世界へ出て行ってしまうと、相手の方からは、自分の生き方や人生についての考えや哲学を持たずに生きている人として、誤解される可能性もあることを知っておきましょう。確かに、宗教は、政治に利用されることもあり、過ちに陥ることもありますが、歴史的には様々な文化の根底にあって、思想や信条を形成してきた智慧(Sophia)を含んでいることも事実です。ゼミナールを通して、キリスト教の価値観や理念に触れ、「For others, with others」のモットーが意味する事柄を、より深く掘り下げて考えてみましょう。

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