キャンパスリポート
南米からの留学生が、秦野でサービスラーニングに参加しました
2018年1月11日
上智大学・上智大学短期大学部(以下、短期大学部)・南山大学が3大学で運営するLAP (Sophia Nanzan Latin America Program) も3年目になります。このプログラムにより、メキシコ、コロンビア、ブラジルなど南米6ヵ国13大学からの留学生が日本で学んでいます。2017年12月、上智大学に現在留学中の学生たちが、短期大学部のサービスラーニング活動に参加しました。
本学は、秦野市と提携協定を結び、小中学校などで様々なサービスラーニング活動を行っています。中でも、外国にルーツをもつ児童・生徒やその家族を対象に日本語学習・教科支援を行う、「コミュニティーフレンド」という活動は最も歴史が長い活動です。活動は、現在週3回、公民館などで18:00頃から1時間半、行っています。秦野市の小中学校に在籍する外国につながる子どもたちの半分以上が、実は南米出身です。
コミュニティフレンドに参加したメキシコ人とブラジル人の留学生が、日本語とポルトガル語、またはスペイン語で自己紹介をすると、子どもたちからは一斉に興味津々の眼差しが向けられました。留学生の皆さんは、子どもたちといっしょに勉強をしたり、絵本を読んだり、ベトナム人の子どもたちは、学校で習った英語を使って留学生と積極的に交流をはかっていました。子どもたちは、自分自身が様々なルーツを持つだけに、外国からのお客さんにも物怖じすることなく、自分の持てるものを使ってコミュニケーションを図ろうとしていたのが印象的でした。
秦野こども館では、「ポルトガル語教室」も開催しています。この教室は、日本の学校に行く子どもたちが、母語を忘れないように、また読み書きの基礎を身につけることができるようにという思いから、ブラジル人の保護者が教師役を務めています。ブラジル人の留学生は、「ポルトガル語教室」にも参加しました。
日本生まれで、ほとんど祖国で生活したことのない南米ルーツの子どもたちの目に留学生の姿はどのようにうつったのでしょうか。短期大学部の学生も世界の真裏から来た留学生たちと接し、彼らが日本について興味を持ち、日本語がとても流暢なのを見て驚いたのではないでしょうか。上智大学で学ぶ留学生の皆さんにとっても、四谷キャンパスとは異なる「内なる国際化」を目の当たりにして感じるところはあったはずです。
短い時間でしたが、留学生の皆さんにとっても、子ども達にとっても、本学学生にとっても、それぞれにとって意味のある交流になりました。