キャンパスリポート
ゼミナール論文と最終発表
2016年1月28日
「社会の中の言語使用に関する研究」をテーマとする近藤ゼミでは、2年次生が履修する「ゼミナールII」の中で卒業を間近に控えたこの1月、個人研究を「ゼミ論文」としてまとめ、パワーポイントを使用して研究結果の最終発表を行いました。
先行する「プレゼミナール」と「ゼミナールI」の授業で、日本語と英語で書かれた社会言語学の専門書や論文を読み、これまでにどのような研究がどのような方法で成されてきたのか、その結果どのようのことが分ってきたのかについて学んで来ました。その知識を踏まえ「ゼミナールII」では学生各自が関心のあるトピックについて実証研究を行いました。「これまでの研究で結果として言われていることは本当にそうなのだろうか?」という疑問に答えるために自分で仮説を立て、言語データ(会話、演説、新聞・雑誌、アンケート調査など)を収集分析し、結果を導き、結果について考察を行いました。このプロセスではゼミ生の間で活発な議論が行われ、論理的な思考能力や効果的なプレゼンテーション能力に磨きをかけてきました。
毎年「サービスラーニング活動」に関連する研究が見られますが、今年も学生が活動現場で許可を得て小学校における授業や絵本の読み聞かせ活動を録画し研究を行いました。また多文化背景の家庭でのバイリンガル話者のコードスイッチング(言語切替)についての研究も多く見られました。
最終発表には1年次生も参加し、先輩たちの研究を参考に今後の研究を進めていきます。また、ゼミ論文は毎年冊子の形で蓄積されており、後輩のゼミ生の研究に役立っています。
《今年のゼミ論文トピック》
バイリンガル話者のコードスイッチング(言語切り替え)クメール語と日本語
バイリンガル話者のコードスイッチング 英語と日本語
バイリンガル話者のコードスイッチング ポルトガル語と日本語
早期英語教育と学習動機の関係
早期英語教育と学習方法の関係
小学校の授業における教師と生徒のやりとり
英語絵本の読み聞かせにおける児童の反応
男女の終助詞使用に差がなくなっているのか
お笑い芸人の使用するユーモアの種類に男女差はあるか
初対面時と知人との会話におけるポライトネスストラテジー
年齢によって方言を使用する度合いが異なるか
方言と標準語の相手や場面による使い分け
対象年齢の異なる化粧品広告に見られる語彙の特徴
感謝場面における感謝と侘び表現の使用
政治家の演説に見られるイデオロギー表出
近藤ゼミの詳しい情報は下記のウェブページでご覧下さい。
http://users.jrc.sophia.ac.jp/~k-sachik/13zemi.html
http://www.jrc.sophia.ac.jp/academics/seminar/kondo/
英語科教授 近藤佐智子
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